ボウリング場で起きた怪奇現象
投稿者:kiyoka (3)
私には霊感がありません。ですが、2回の大きな蹴とばすような音、そして「どうしたの?」という声はハッキリ聞こえました。
その翌日です。
この日は営業時間終了のギリギリまで、常連のお客さんとその家族がボウリングをしていました。営業終了時間が過ぎても、その家族は片づけをしていましたが、常連さんなので急かすこともなく、こちらは締めの作業をしていました。
ですが、その常連さんの子供があるところをじっと見ては、また片づけをし、また同じところをじっと見ていました。
「なにを見ているんだろう?」と気になりつつも、締めの作業を済ませ、常連さんの家族と一緒にお店を出ようとしたその時、さっきどこかをじっと見ていた常連さんの子供が「あの子がまだ遊んでるのにいいの?」と指をさしました。
みんなで「え?」となり、指をさしたところを見ましたが、だれもいません。「なに言ってるの?」と常連さんが子供に言うと、子供は「あれ?どっか行っちゃった。」と言いました。
私はその指をさしたところを見てハッとしました。
あの椅子を蹴とばしたような「ガシャン!」という音がしたところ、「どうしたの?」という声が聞こえたところと同じ場所だったのです。
私以外みんな「子供の言うことだから」とスルーして帰宅しましたが、私は怖くてたまりませんでした。もしかしたら、あの2回の音も、「どうしたの?」という声も、常連さんの子供には見えていた何かだったのかもしれないと。
後日、あの出来事が気になり、いろいろ調べていたら、昔からの常連さんがあることを教えてくれました。
「ここは昔からそういう話があるんだよ、なんでもふざけてレーンの中に入ってピンのところまで走って行っちゃった小学生が、ピンをセットする機械に巻き込まれちゃってね。」と。
ボウリングのピンをセットする機械は200kgほどあり、いろいろなボウリング場で昔から機械に巻き込まれて骨を折ったという事故は聞いたことがありましたが、まさかうちのボウリング場でそんな死亡事故が起きていたなんて知りませんでした。
あの日の大きな音、「どうしたの?」という声、常連さんの子供には見えていた何かは、もしかしたら事故に巻き込まれて亡くなった子供だったのかもしれません。
状況設定が面白かった。ビデオ撮影という小道具も効いてる。文章もすっきりしてて良かったです