先輩が自殺の名所で実際に体験したことです
投稿者:メゾン・ド・地獄 (3)
昼間に見るだけでも独特な怖さがあるのに、深夜だと倍増します。
トイレも塔の隣に設置してあるのですが、泥や木の枝でとても用を足そうとは思えません。
先輩「この中で怖いやついるか?」
友達3人「余裕、余裕。」
その高いテンションのまま、塔の中に4人は吸い込まれていきました。
照明もなく暗い塔の中は、土の匂いと淀んだ空気で息苦しかったそうです。
ここには、たまに電波塔の作業員が来るらしく人が歩いたような痕跡があります。
無音の空気のなか、パキッと枝を踏む靴音が鳴るたび、ビクッと驚いてしまう友達もいました。
螺旋階段を一歩ずつ登り、恐る恐る進むもとくに驚くようなものには会えず頂上までたどり着きました。
そこは、標高が高く町全体を見渡せました。
先輩「なにもなかったなあ?つまんねー。」
友達A「本当はビビってたんだろ?」
先輩「はあ、ふざけんなよ?」
一同「ハハハハハ。」
そんなやり取りをしながら、帰ることにしました。
しかし、この体験談の肝となる部分はこのあとにやってきます。
車に乗り、また爆音のBGMをかけながら山道を下ることにしました。
登りは傾斜がキツく時間がかかりましたが、下りともなればスイスイと加速していきます。
ところが、途中でエンジンの調子が悪いのか車が動かなくなりました。
新しく出たばかりの車なので、不具合が発生し後にリコールされることがわかりましたが、そのときは塔に行ったからではないか?と思ったそうです。
乗車した4人はしだいにパニックになっていきました。
先輩「今、説明書読んでなんとかするわ。」
友達A「おいおい、シャレなんねえよ。」
友達B「呪いかもなあ。」
友達C「明日、仕事なんだけど。」
車が止まったことにより、ピンと弾けたような静かさを感じました。
かれこれ20分説明書と格闘していた先輩は、静けさが不気味だったと話していました。
すると、山道の奥からボウッと灯りが見えました。
緊張が走る先輩たち一同。
遠くのほうから「ザッ、ザッ、ザッ。」
という足音が聞こえてきます。
しかも、1人ではなく複数です。
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