東北の山村で崇められる石引様
投稿者:雅 (2)
県民性ってあるだろ?
東京だと冷たいとか、大阪だとがめついとか。
山形の場合は「気が強い」んだよ。
結構カッとなって強く言い過ぎちゃう県民性らしいんだ。
でも本人たちはあとで後悔してるらしいぜ。「あぁ、言い過ぎた」って。
もうちょっと人付き合いがうまくなりたいっていうのは、今も昔も変わらない悩みだったらしい。
で。
この石引様がありがたられているのは、つまり、「他人に優しくなれるようにしてくれる神様」だからなんだ。
「言い過ぎない」ように、うまく調整してくれる神様。
当時の人たちからすると、ありがたかったんだろうな。
だから毎年しっかりお祭りしているんだって、ばあちゃんが言ってた。
でも、いいことばっかりじゃない。
逆に、言い過ぎる人には罰を与える神様でもあるらしいんだよ。
Aさん、お袋の高校の後輩でさ、昔は結構付き合いあったみたいなんだよ。
大人になってからも2年に1回くらいは連絡来てたらしい。
結構早めの結婚だったらしいんだけど、男運に恵まれなかったみたいで。
お袋への相談の内容はいつもDV関係だったんだ。
だから子供とかにも恵まれなくてさ、いろいろ苦労してたところに、母親が倒れちゃったらしいんだ。
30後半で村に帰ってきて、ろくな仕事がない。
相当荒れてたみたいで、母親への当たり方もひどかったらしい。
じいちゃんたちも毎日のように悪口言ってたよ。
「Aは石引様の怒りに触れたんだ」って、じいちゃんは言ってた。
狂ったように笑い出したり、奇行に走ったりするのが、石引様の罰らしい。
守り神を怒らせたってことで、村中は大騒ぎだった。
これまでもAさんみたいに怒らせちゃった人はいたみたいなんだよ。
そのときは決まって良くないことが続いてたらしい。
怒りを静めるには「祭り」の日に、特別な「儀式」をするしかないみたいなんだ。
俺が目を覚ました日から、村がバタバタし始めたのを、いまでも覚えてる。
それから二日くらい経ったあたりだな。
東京に帰る前日、例の祭りが始まった。
村のいろんな場所に蝋燭とか、提灯とか、しめ縄とかを飾るんだよ。
とても読み応えありました
面白い話しでした
洒落怖全盛期を思い出しました
どうしても昔のうひゃうひゃうひゃを思い出すな
これって1さん憑かれてない?
1です。たぶん大丈夫ですよw
山形の人は気が強いのか。そうかもな。
長いけどよかった
ねぇ1さん 寝言 録音してみよ
ちょっと古臭い
これって、石引様に何かされてるだろ。
> モテないわけじゃないんだぜ?
結構夜の町でひっかけたりするんだけど、
…夜は夜でポン引き様に魅入られちゃったんですね、わかります
他所から遊びに来てる子供に儀式を任せるとか正気か
よくそんなノリで長い間伝統を維持してこれたな
儀式をやったのその時が初めてなんじゃねえのって思っちゃうくらいの杜撰さ
騒ぎを持ち出した少年に責任とらせるっていうのが田舎らしい。
だぜ?
Aさんの様子が統合失調症の症状や薬のストレス性チックに合致するけど医療に繋げてくれる人はいなかったのかな
この手の話を聞く度に思う。誰かを犠牲にしないと存続出来ないような村ならいっそ滅べ、と。生き残る奴が、犠牲になった人より価値があると思えない。鏖殺でええよ。
村落 カミサマに纏わる話は、総じて救いがないというか、恐ろしい話が多い。
言い伝えられている名前とは違う、別の名前をもっていたりする。
儀式や決め事を守らなかった者たちの顛末とか、この手の話には、よくある展開だったけど、ラストでゾクリとした。あぁ、取り憑かれているねって。
時代は変わり、もう集落なんて過去の遺物になるんだろうけれど、話自体は、こういう形で残っていくんだろうな。
面白いですよ。うひゃひゃ。
杉ちゃんかな?
寝言でうひゃうひゃ言われてちゃ醒めるわなw
これ家にばっかいるなって外に出した爺ちゃんが一番の元凶じゃね?
ま~たこんなパターンの創作話、と読み始めたが。
なんだか何カ所ものディテールがリアルっぽい。まぁ、上手いのでしょう。ほんわりと怖い余韻もしっかり残すし。
寝言でうひゃうひゃ笑ってるんだろうな
村の迷信に惑わされて医療機関に繋げてもらえないAさんが気の毒すぎる。これはヒトコワでは?もちろん怖いのは村人の方で。
最後が蛇足に感じてしまうが面白かった!
ぶったたいた母が怖い