修学旅行先の北海道で肝試しをした結果・・・
投稿者:あぶさん (13)
私が高校生の時に修学旅行で北海道に訪れた時の心霊体験です。
朝早い時間から飛行機に乗り、バスで北海道の長距離移動に疲れ、ようやく辿り着いた釧路の旅館。温泉に入り豪華な食事を終えて部屋でくつろいでいた所、友人の一人が先ほど宿周辺を散策していたら肝試しにぴったりな寺とお墓を見つけたとのことで消灯後抜け出し行ってみようという事になりました。
担任教師が消灯前の最後の確認の為部屋にやってきて「お前ら大人しく寝ろよ」っと釘を刺してきましたが、勿論そんなのは無視。同じ部屋の4人と部屋を抜け出し旅館の外の駐車上まで行くとそこにはクラスメイトの女子4人がいました。
肝試しを提案した友人が事前に打ち合わせていたようで男女計8人での肝試しが始まりました。
まずは歩いて10分程でしょうか、お寺に着いたのですが、夜で辺りを照らすものが無く持っていた懐中電灯が唯一の明かりで、何とも不気味な雰囲気を醸し出していました。一緒についてきた女子Aがなんだかここに来てから寒気がするしもう怖いから帰ろうと言いだしたのですが、なんとか説得して更に奥にある墓地の方へ足を進めました。
墓地につくと更に空気感といいますか、先ほど以上に辺りが冷えついたような感覚に囚われました。パシャリっと光と音が鳴り何の音かと思ったら友人の一人がインスタントカメラで撮影していたのでした。急に驚かすなと私と他のメンバーで非難しましたが、「まぁまぁ気を取り直してもう一枚」と今度は撮影者を除いた7名で記念写真を撮るような形で撮影。
一通り墓地を見終わり帰ろうかと思ったら、先ほどからずっと怖がっていたA子が急に何かに躓いて転んでしまいました。どうやら積まれていた石に気付かず足を引っ掛けたのが原因だったようです。崩れた石を元に戻しお寺の方にもどるとA子があそこに小さな男の子がいると言い奥の林の方へ。他のメンバーには男の子など見えてはいなかったようですが、放っておくわけにもいかずAの後に続きました。
林の開けた所まで辿り着くと3つの地蔵が並んでいてその前でA子が茫然と立ち尽くしていました。もういいだろう?早く帰ろうとA子の手を引こうとすると辺りの木々が急に揺れ出すとA子が急に蹲り過呼吸のような状態になりました。私と友人たちはなにか恐ろしいものを感じ無理やりA子を引っ張り元来た道を戻り寺の敷地の外へ出ました。
するとA子は何事もなかったかのようにいつもの様子を取り戻し、全員無事に旅館へと辿り着きました。男子と女子それぞれの部屋にもどり就寝しました。
翌朝、昨夜あの後何かあったかと一緒に行った女子の一人に尋ねると、朝起きたらA子が苦しそうにしていたから先生に診て貰ったら凄い高熱が出て、これ以上修学旅行に参加できそうに無いとのことで担任教師と一度病院に行くことになったということでした。
結局A子はそのあと地元には帰ってきましたが、体調が戻らず暫く休みをとっていました。
そんな中、墓地でカメラを撮影していた友人が慌てた様子で私に話しかけてきました。現像が終わった写真を見てみろと言われてたので見てみると、A子の周りだけ手や子供のような顔が纏わりついていました。他のどの写真も同じようにA子の周囲だけに影や手、顔といったものが映り込んだ心霊写真ばかりでした。
不気味に思った私と友人は、お祓いしてもらえる場所を探しだし、お祓いの専門家に心霊写真を預けました。その専門家曰く、あともう少し持ってくるのが遅かったら危なかったかも知れないと言っていたのは今でもよく覚えています。
お祓いをしてもらったあとA子は徐々に体調を取り戻し無事に学校に通えるようになりました。しかしA子が見た子供や3つの地蔵が並んでいたあの場所で感じた恐怖感、そして心霊写真とA子の謎の体調不良。軽はずみに行った肝試しでまさかこんな事になるとは思いませんでした。
余談ですが、A子の体調不良で教師に夜抜け出していたことがバレた上に女子を夜に誘い出したこともありこっぴどく怒られました。この時は肝試しとはまた別の怖さを感じました。
過呼吸の子って見えるのかな?