「はとこの恋心に気づけなかった僕」
投稿者:breath (13)
今日は僕が実際に体験した怖い話を書いていきたいと思いますので宜しくお願い致します。
怖くもあり少しだけ胸が切なくなる部分もあるかと思います。
「僕・はとこ」
僕は小さい頃小児喘息を患っており中々外で遊ぶことができませんでした。おまけに卵アレルギーやらハウスダスト等に反応してしまい、年中病院通いだったりひどい時には入退院を繰り返しておりました。
そんな僕にいつもお見舞いに来てくれたり、冗談を言いに笑わせてくれたのがはとこでした。
このはとこはとても大人っぽい性格で周囲からは「冷たい」「何か生意気」等と大人や同世代からも言われておりましたが、僕にはとてもやさしくて笑顔で接ししてくれる子だったのでそのような陰口を言われているのが不思議でなりませんでした。
僕もはとこには心を許していたようで一緒にゲームをしたり、食事をしたり、夏には花火を観に行ったりしました。
「一緒の学校に」
このようにして小さい頃育ってきたのですが、思春期と言われる中学生になった時に同じ中学校になりました。
俺は「よっ!よろしく!」と言ったのですが、とても素っ気ない態度をされてしまい下を向くようになってしまいました。
僕を見るなり走って逃げたり、目も合わせてくれませんでした。
しかしながら、僕が他の友達と話をしているとこっちを見ていたり、冗談を言うとクスクスと笑うようなところがありました。
この時のはとこは中々美人に成長しており、クラス中や学校中の男子から人気者でした。「●●中学のマドンナ」とまで言われていたほどです。
僕からすると確かに美人だけど、所詮はとこなのであまり皆が騒ぐ意味が分からないというのも本音でした。(笑)
しかし・・・そんな青春も束の間でした。
「はとこが交通事故に遭い死亡」
いつものように学校へ到着すると前の席のKが顔を真っ青にして僕に駆け寄ってきました。
「おい!お前のはとこが交通事故に遭ったって!」僕は最初悪い冗談を言っていると思い「はいはい(笑)」と笑って聞き流そうとしたのですが、「おい!マジなんだよ」と言われ、顔を見るとマジでしたので話を聞くことにしました。
はとこはソフトボール部でしたので朝練があります。したがって朝早く家を出たらしいのですが、通学路で大型トラックにはねられてしまったのです。
現在の状況としてはかなりマズイ状態であり、危篤だと聞かされました。
流石に焦った俺は学校を早退しようと職員室へ行くと、ちょうど僕の母親から職員室へ電話が入ったところで、はとこの件で早退して病院に行くという内容だったのです。
先生はこのことを伝えようと職員室を出ようとしていたところでした。
この時、とても奇妙なことをが起きます。職員室の花瓶がなぜか思い切り割れたのです・・・
その後、病院へ駆けつけた時には、はとこはかえらぬ人になってしまいました。
この時はあまりにもショックすぎて何もできませんでしたし、涙も出てきませんでした。
放心状態とはまさにこのことでしょう。
「はとこ死から1年後」
クリスマスイブの今日読んだら、胸がつーんとしました。。。
報われてはないよね?
せつなくて甘酸っぱい いい話だなぁ!
はとこなら結婚できるよね!
怖いというより、じーんとしたお話でした。