そのため、週に二度、病院へ通わなければならなくなりました。
父親を亡くしたばかりの一家に、今度は幼い娘の交通事故。
あまりにも立て続けに起こる不幸に、残された家族が受けた精神的なショックは、相当なものだったのではないでしょうか。
そして……。
そんな状況の中で、お母さんにも変化が現れ始めたそうです。
相次ぐ不幸に心が疲れ果ててしまったのでしょうか。
お母さんは、心の拠り所を求めるように、ある宗教に傾倒していきました。
月に二度開かれるセミナーにも、足繁く通うようになったといいます。
最初は、苦しい気持ちを少しでも楽にしたかっただけなのかもしれません。
しかし、次第にのめり込んでいき、やがて、家族のことよりも宗教を優先するようになってしまったそうです。
佑馬さんも、Bさんの家に遊びに行った際、お母さんから何度もしつこく宗教への勧誘を受けたといいます。
そのことについて、佑馬さんは、はっきりと嫌悪感をあらわにしていました。
「できれば、あのお母さんとは絶対に会いたくないですね」
それほどまでに、嫌な思いをしたのでしょう。
お母さんの勧誘は、家族に対しても同じでした。
娘たちにも、宗教に入るようにと繰り返し要求していたそうです。
当然、長女のAさんは反発しました。
母親が宗教にのめり込んでいくことを受け入れられず、二人はたびたび激しい口論を繰り返すようになったといいます。
そして……。
ついにAさんは、家を出てしまいました。
高校を卒業すると同時に、母親との生活に見切りをつけたのです。
家を出た当初は、次女のBさんと連絡を取り合っていたそうです。
しかし、いつの頃からか、連絡が途絶えてしまいました。
現在、Aさんがどこで何をしているのか。
それすら、分からなくなってしまったといいます。
一家を襲った不幸は、長女のAさんだけではありませんでした。
次女のBさんにも、異変が起きていたのです。
Bさんは高校卒業後、無事に就職することができました。
これから自分の人生を歩んでいこう。
そんな希望を抱いていたのかもしれません。


























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