「なあ、みんな夏休み、どっか出かけるの?」
そう尋ねられたものの、返ってきたのは、あまり景気のいい返事ではありませんでした。
「いや、別に」
「うちは日帰りでどっか行くくらいかな」
「俺もそんな感じ」
池谷さんの家も、まだ夏休みの予定は決まっていなかったそうです。
どこかへ連れていってもらえるとしても、せいぜい日帰りだろう。
そんなことを考えていたとき、仲間の一人が言いました。
「じゃあさ、夏休みの間に、みんなで何かしない?」
「えっ、何する?」
「何がいいかな?」
そんな話をしているうちに、誰かが思いついたように言ったそうです。
「やっぱり夏だし、キャンプしたいよな!」
その一言で、みんなのテンションが一気に上がりました。
当時、池谷さんの家の近くには、比較的きれいな川が流れていました。
少し自転車を走らせれば山もあり、キャンプをするには悪くない環境だったそうです。
「いいじゃん!」
「キャンプなら、泊まりで遊べるしな!」
「カレー作ろうぜ!」
「バーベキューもやりたい!」
次から次へとやりたいことが出てきて、話は大いに盛り上がりました。
しかし、いざ親に話してみると、当然ながら大反対。
「子供だけでキャンプなんて危ないだろう」
「火を使うんだぞ。何かあったらどうするんだ」
何を言っても取り合ってもらえなかったそうです。
ほかの友達も事情は同じでした。
後日、再び集まったときには、
「やっぱり無理かなぁ……」
そんな弱気な声も聞こえてきたそうです。
それでも、せっかく盛り上がったキャンプの計画を、簡単に諦めることはできません。
























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