「何か方法ないかな?」
みんなで考えていたところ、一つの案が出ました。
それは、A君の家のお寺でキャンプをさせてもらう、というものでした。
A君の家は、その町では比較的大きなお寺を営んでいました。
本堂があり、その隣には住居。
そして、本堂の裏手には墓地が広がっていたそうです。
本堂の入口付近には、駐車スペースを兼ねた小さな公園がありました。
滑り台やブランコ、ベンチなどが置かれた、子供たちが遊ぶにはちょうどいい場所だったそうです。
もちろん、まずはA君の両親に許可をもらわなければなりません。
そこで池谷さんたちは、みんなでA君のお寺へ行き、頭を下げて頼み込んだそうです。
子供たちの熱意に押されたのか、それとも、きちんと大人の目が届く場所ならと考えたのか。
A君のお父さんは、キャンプをすることを許してくれました。
これで、ほかの子供たちも親に話をしやすくなりました。
「A君のお父さんもいるんだろう?」
「じゃあ、Aさんの家に迷惑をかけないようにするんだぞ」
「火の始末だけは、絶対に気をつけなさい」
そんなふうに言われながらも、全員が親から許可をもらうことができたそうです。
こうして、念願のキャンプが実現することになりました。
それからというもの、子供たちはキャンプの日が待ち遠しくて仕方ありません。
何を作るか。
何を持っていくか。
花火もしたいし、バーベキューもしたい。
泊まりがけで遊ぶなんて、考えただけでも楽しみだったそうです。
そして、待ちに待ったキャンプ当日。
池谷さんたちは、午前中の十一時頃にA君のお寺へ集合しました。
そのまま近くの商店街へ出かけ、食材や花火など、必要なものを買い込んだそうです。
簡単に昼食を済ませると、いよいよキャンプの準備が始まりました。
お寺の台所を借りて、野菜を切ったり、食材を用意したり。
公園では薪を集め、かまどを作り、火を使うための準備を進めます。
お寺の中で寝てもいいと言われていたのに、なぜかテントまで組み立てていたそうです。

























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