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不思議体験

Tochikaさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

けいやくしましょう
長編 2026/10/07 23:28 126view

「お兄さん、素敵な寿命ですね。ください」
街をぶらつくのどかな休日を過ごす俺の前に、ふわりとしたピンクの髪の毛の女の子が現れた。
甘ロリに身を包む彼女の笑顔は愛くるしく、普段の俺ならだらしない顔で接していたことだろう。

しかし、それ以上に言葉の意味が分からなくて戸惑ってしまった。
そんな俺に対して、彼女は「申し遅れました。わたし、死神です」なんて言いながら、かわいらしいポーズをとった。

「あ、そういうのいいので」
変なのに関わるとろくな事がない。
適当にあしらって通り過ぎることにした。

次の瞬間――腕に鈍い痛みがあった。
見ると小さな手でしっかりと腕を掴まれていた。

「待ってください。タダでとは言いません! 頭くらいなら撫でていいですから」と必死の形相で懇願してきた。

小さい体なのに、振り払おうとしてもビクともしない。
それこそ、なにかに固定されたかのように。
「どうせいつかは無くなるんですから、いいじゃないですか! くださいよ!」

そもそも、”寿命”の意味がわからない。
でも、簡単に「あげるよ」なんて言っちゃいけない気はした。

それにしても、これだけ騒いでるのに誰もこちらを見ない。
別に見られたいわけではないが、助けては欲しい。

「ちょっと待って、話し合おう。
あと、手を離してくれないかな?」

彼女はじっと俺の目を見てから「絶対に逃げないでくださいね」と言って、素直に手を離してくれた。

そして、1枚の紙きれを見せてきた。
「人間でも読める文字で書いてきました。
契約してください。寿命ください」

かろうじて文字だとわかるが――下手すぎる。
幼稚園児と同じか、下手するとそれ以下だ。
「いや、ちょっと読めないかな……」
相手の気持ちを考えて「下手すぎて」は黙っておいた。

「別に読めなくてもいいです。
ここに名前だけ書いてくれればいいので」
表情だけ見ると、ほんとにかわいい。

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コメント(1)
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    2026/10/07/23:56

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