というのもあります。
これは難しい読みの漢字が多いですね。
まあこういうのを何十種類も覚えさせられて、書かされて、添削されて、また書かされてを繰り返しているのです。
さらにインターン中は父とお客様の話し合いに可能な限り同席するように言われています。
顔合わせの意味もありますが、父がどういう風に彼らと話し、彼らの要望を聞くかを見ておけとのことでした。
多くの話し合い、商談では、お客様たちはいつものあれを〜とか、呪言の頭の部分を誦じて指定したりします。
しかしあるとき80をとうに超えてそうなお爺さんのお客様が1枚のお札を出して、「先々代が書いたものだが同じものを5枚」と言ってきました。
父は「初めて見る呪言ですね・・・」と訝っていましたが、それを預かり自室に籠ること小一時間、応接室に戻るなり、「間違いなく祖父が書いたものです、筆跡が一致しています。ただ私は初めて書く札ですので2ヶ月はいただけませんか?」と納期を伝えた。
お爺さんは手帳やスマホを確認して、納期は問題ないと判断しておられました。
その日から父はその先々代の札を量産するための準備を始めました。
この準備というのはこの札の呪言をどのように読むのかの研究、調査でした。
父は既存の呪言の読み方を参考にこれを解読していきました。
解読を終えた父はいい勉強だと言って、父が初めての札を書く練習をするところを見せてくれると言いました。
今回は練習なので私がやってるのと同じように札を模した和紙に書いていきます。
父は一字一字丁寧に呪言を詠じながら書きます。
煌めく庭へとろり朝露
古門まで王立ちぬ
風を祈れ
闇夜潜む骨 話声消す
きらめくにわへとろりあさつゆ
こもんまでおうたちぬ
かぜをいのれ
やみよひそむほね はなしごえけす
「うん、かなりわかってきたな」
父としても手応えがあったようで、満足げでした。
しばらく後、父から例の札を無事に納品できたと聞きました。
父も初めての経験ゆえの重圧があったと言っておりました。その日の夕食は母が父の好物をたくさん作っていました。
インターン中も授業があれば大学にいきます。電車に揺られ大学を目指していると、目の前の中年のおじさんがナンプレを解いていました。
たまに解いてるおじさんいるよなぁ、と思いながらボーッと1〜9の数字が9マスにきれいに埋まっていくのを見ていると突然の閃きがありました。
























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