短編
2021/04/11
02:07
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私が子供の頃のお話です。
その日は父と二人で車に乗っていました。
高速道路に乗って、変わらない景色を眺めているとかなりウトウトしてきたのを憶えています。
暫くすると車がトンネルに入りました。ぼうっとしながら前を見ていたら、トンネルの出口に何かが見えました。眠い目をこすって凝らして見ていると最初それが人影のように見えました。だけど近づくにつれてそれが「人の形をした肉塊」である事に気が付きました。
トンネルの出口にその肉塊が、でんと構えているのです。私は異様に感じながらも車は一定の速度で走り続けます。ぶつかる!と思った瞬間に車はトンネルを抜けました。
(あれ?)と思い後ろを振り返るとそこには何もありませんでした。
その後父親にその事を伝えても父親は見てないと言い、結局は寝ぼけた私の夢だったという事に落ち着きました。
あれは一体何だったのでしょうか。
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お化けか妖怪か、それとも別のなにかか。