行ってはいけない場所
投稿者:毎日強制投稿諦めました (6)
行ってはいけない場所というものが世の中にはある。それを痛感したお話を簡潔に書きます。
結論から言うと、あきちゃんがいなくなりました。
あきちゃんは高校時代の私の友達で、優しく真面目で正義感の強い、クラスの人気者でした。
夏休みのある日、クラスの内3分の1くらいの人数(10人以上)で肝試しに行くことになりました。
高校生ですし大人数ということで車での遠出は出来ず、電車で行けるような都内の心霊スポットに向かいました。
雰囲気を出すために夕方になってから学校に集合し、皆で移動するというのは遠足みたいで、すごくワクワクしたのを覚えています。
目的地である廃校に着くと、事前に話し合って決めていたとおりに、2つのグループに分かれて行動します。まず1つ目のグループが人形を隠します(分かりやすい場所に)。次に2つ目のグループが人形を探して持って帰ってくる。というものでした。私とあきちゃんは2回目のグループに入っていました。
一回目のグループが出発して15分くらいで帰ってきました。
「こわかったー」と口々に語っています。どうやら思っていたよりも怖く、パニック状態になり人形は入り口の近くに置いてきたということです。
これならすぐに取ってこられるぞ、と私達第2グループは話し、校舎内へと入っていきました。
校舎内は完全な暗闇で懐中電灯の明かりだけが頼りです。取りあえず入り口の近くを捜索しますが、人形はありません。一回の保健室・食堂・体育館等を捜索しましたが、全くありません。第1グループの口ぶりから2階にあるとは考えづらく、一度校舎外に出ることになりました。
外で人形の詳細な位置を思い出してもらっていると一人が言いました。「あきちゃんがいない」
慌てた皆で校舎内に入りますが、人の気配はありません。第2グループのメンバーがいつまであきちゃんを覚えているかを思い出すと、校舎内に入ったところまでは大半の人が覚えていました。
結局あきちゃんはその日見つかりませんでした。
後日、学校や警察があきちゃんを探しましたが見るかることはありませんでした。
困ったな!
熊にでも拐われたんじゃね?