おばあちゃんが亡くなった年のとある夏の日
投稿者:駿 (5)
短編
2021/04/11
21:32
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しかし、日付に目をやると、その日は8月14日。
お盆でした。
「ああ、おばあちゃんが子供の姿になって帰って来たんだ」
そう思うと、おばあちゃんと過ごした幼少期が鮮明に思い出されました。
そして、1か月程したある日、僕が住んでいた地域でそこそこ大きな規模の地震が発生しました。
ドーン!!
という大きな音で目が覚めたと思った次の瞬間!
寝ている布団の両サイドに合った背丈ほどあるタンスとカラーボックスが僕の方に倒れてきました。
(潰される)
と覚悟した時、カラーボックスの上に置いてあった大きなクマのぬいぐるみが落ちてきてちょうどタンスとカラーボックスの間に挟まり、そのスペースのおかげで僕は直撃を免れました。
そう、そのぬいぐるみこそが、小さい時おばあちゃんにプレゼントしてもらったクマだったのです。
おばあちゃんは、僕たちを空からずっと見ていてくれました。
亡くなってもなお、孫を守ってくれたのです。
ありがとう、おばあちゃん。
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