ゲームのやりすぎはいけない

20××年、とある発言がネットを駆け巡った。

呪われているゲームサイト。

面白そうだが出自は不明。何も分からない状態だ。

怖いものが好きな俺はすぐさま調べ始めた。

『…全然出てこねぇな』

他のネット民の奴らにも呼び掛けているが、全く返信が来ない。

暇つぶしに別のブラウザゲームでもするか…と思ったその時、通知音が鳴った。

ゲーム友達の奏（そう）からだ。

また音ゲーの誘いか？

嫌々文面を見るとぼーっとしていた頭はすぐに冴えた。

〈お前が言っていたサイト、これじゃないか？〉一緒にリンクも貼られている。

すぐさま返信した。

〈まじで見つけやがったのか‼︎感謝に尽きる〉

〈今度なんか奢れよ〉

〈モチ〉

サイトに向き直り、リンクをクリックする。

すると、真っ暗な画面の中に赤い文字でタイトルらしきものが書かれていた。

『なになに…呪いを殺せ、か』

少しゾクゾクしながらスタートを押す。遊び方は至って簡単。見える呪いを特殊な銃で殺すだけだ。（呪術◯戦かよ）

それと一緒に選択式のストーリーもあるらしい。なんだか面白そうだ。

これの何処が呪いなのだろう。まさかデマか？

取り敢えず始めてみよう。

思ったよりもゲームは楽しく、ストーリーも面白い。自分の親が呪いにかかってしまい、殺すか殺さないか選択しろって時はまじで悩んだ。まあ殺したが。

次の舞台は学校だ。全校生徒がかかってしまっている。早く殺さなければ。

悲鳴と共に死んでいくクラスメイト。きっと主人公も泣きながら打っているのを考えると、共感しそうになった。

後ろに気配を感じ、振り向くとちょうど生徒がいた。俺も銃を構える。

でもそれは

なぜか奏に似ていた。

『奏…』