車に乗ってしばらく走ってから、Kが「変なもの見たね」と笑いました。自分も笑いましたが、笑い飛ばせた気はしませんでした。
それ以来、KとはLINEで普通にやり取りしていますが、あの日のことは一度も話していません。どちらから切り出すこともなく、自然にそうなっていました。
その後しばらく、断続的にあの絵馬のことを考えるようになりました。写真の女性は誰なのか。恨み言は誰に向けられていたのか。あれはいつ奉納されたのか。あの神社は何を祀っているのか。あの絵馬は今もあそこにあるのか。
一週間ほど経ってから、裏に書かれていた住所だけ地図で確かめました。実在する住所でした。それ以上は調べていません。
後になって、その神社を地図上で探してみました。衛星写真を拡大してあのあたりを見ても、建物らしきものが確認できませんでした。Googleマップでも何も出てきませんでした。記録が残っていたのでナビのルートは確認できて場所の見当はつくんですが、地図には何も表示されません。古くて地図に載っていない神社はあると思うので、それだけで何かを意味するわけではないと思いますが、気になっています。
ここから先は気のせいかもしれないことを書きます。
一か月ほど経った頃、夜に撮っておいた写真を見返したことがありました。改めてスマートフォンで見ると、現地で見たときと印象が少し違う気がしました。絵馬の状態も文字の内容も写真の女性の表情も変わっていないはずです。でも画面でじっと見ていると、視線が引き込まれるような感覚がありました。うまく表現できないんですが、長く見ていられなくてすぐに閉じました。
その後しばらくしてから、あの文字の夢を何度か見ました。起きるたびに気分が悪かったです。夢の話は信用しなくていいです。自分でも関係あるかどうかわかりません。
今年に入ってから、Kに別件で連絡したついでに「あの神社、なんていう名前のところだったの」と聞きました。
「え、どの神社?」と返ってきました。
「去年一緒に行った、山の中の古い神社」と送りました。
しばらく間があって、「そんな神社行ったっけ」と返ってきました。
冗談だと思って「行ったじゃん、砂利道の奥の」と送りました。
「行ったの? いつ? どこ?」
それ以上は返しませんでした。Kが本当に覚えていないのか、それとも覚えていて何かの理由で確認したくないのか、今もわかりません。確かめるための連絡もしていません。
先月、カメラロールを整理していたら、あの写真が出てきました。一年近く経っていました。改めて見ると、また同じ感覚が来ました。視線が引き込まれる感じ。写真自体は何も変わっていないのに、それが余計に嫌でした。
それで、書くことにしました。
静岡県東部の山の中にある小さな神社で、こういった絵馬を見たことがある方はいますか。その神社の名前を知っている方、またはこの絵馬について心当たりのある方がいれば、教えてもらえると助かります。
写真を貼ります。見たくない方は開かなくていいです。
























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