ベース担当のヤツから連絡が来て、トモのことを知ったんだ。
あんまり詳しくは教えてもらえなかったけど、会社の窓から飛び降りたらしい。
葬儀は身内だけでひっそりとするから…って。そう言ってた。
俺達のバンドは自然消滅した。
元々、トモの関係で繋がってたメンバーだったし、こんなことがあってから俺も音楽から距離を置きたかったからさ。
しばらく経って、俺たちのインスタのアカウントを削除しようとログインした時、個別メッセージが何個か来ててさ。
直接的な言い回しはしてなかったけど、そのほとんどがトモのお悔やみの件だった。
もちろん、ジュンさんからも届いていた。
JUN>
オンライン中
—
あの清らかな歌声が、今も耳に残っております。
理想を追い求め、共に歩んだ日々は忘れません…。
楽屋に届けてくださった、花束や、ケーキの差し入れの数々。
トモさんならではのお心遣いでした。親類の方や、メンバー皆様の
憂いは計り知れません。どうぞ安らかに…。
—
トモはあの夜から、ずっと夢の続きを見ていたんだ。
足元に溢れる冷たい水に誘われ、歌声の主…いや、ジュンさんの中に住む「奴」の一部になった。
俺の耳の奥では、今もあの湿った「ジャラァ……」という音が響き続けている。
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