(彼女は、ついに北西の角を見た。2秒だけ。それから視線を戻した。)
「今の部屋でも、いるんです。まだ、遠いですけど。でも、毎晩、少しずつ——近づいてくる。」
面談後、私は旧住所——渋谷のマンション——を訪問した。現在は空室。不動産屋は「募集中だが、興味を示す人がいない」と言った。
私は402号室のドアの前に立った。30秒。
それから、逃げるように去った。なぜなら——ドアの隙間から、何かが私を見ていた気がしたからだ。
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