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不思議体験

志那羽岩子さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

白い蓋の標本室
短編 2026/02/21 20:59 125view

「確認してください」

声は棚の中から聞こえた。

守衛の声が、遠くで言った。

「先生、四階は三十年前に解体されています。現在、四階は存在しません」

受話器が静かに切れた。

廊下の蛍光灯が一つずつ消える。

私は自分の研究室の番号を見た。

二〇二だった。

匂いは、もう外から来ていない。

ここから出ている。

ケースの蓋が、ゆっくりと内側から押し上げられる。

私は、移した覚えはない。

それでも、もう移っている。

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