早速今から準備を・・
と、ここで俺の思考が一時停止した
何を準備すればいいんだ?
というか、その急がないといけない案件とはなんだ?
何かすぐに取り掛からないといけないことがあるというのは確かなのだが、それが何なのかがわからない
どういった内容だったか、誰に依頼されたものなのか
それがまったくわからない
これまでもやらないことがあるのは確かだが、しっかりと思い出せないということはあった
しかし、何かしらは覚えていた
ここまで一切内容を覚えていないというのは初めてだ
いよいよ俺も限界なのか
しかし、今日中にやらないといけない重大な案件があるのは確かに思えた
限界でも取り掛からないと
どうする?
内容はさっぱりわからないのに締め切りだけは確かな案件など、どう対処すればいいのか
必死に思い出そうとして、何か買わないといけないものがあったはずということだけは思い出した
とにかくこのまま何もしないままでは何も解決しない
俺は外に出てコンビニに行った
コンビニに並ぶ品物を見ていれば何か思い出すかもしれない
だが、コンビニでいくら品物を見ても何も思い出せなかった
次に俺は総合ディスカウントショップに行った
ここなら何でもある
ここでなら何か思い出すかもしれない
俺は店内をぐるぐる歩いて品物を見て渡った
すると1品、ピンとくるものがあった
「あっ! これだ!」
相変わらず内容は思い出せないが、これが必要なのは確かに思えた
というか、これさえあればもう問題ないというか、間違いないという確信があった
手にした瞬間、それまであった焦燥感がすっと消えていくのを感じた
俺は家に戻った
足取りは自分でもわかるくらいに軽くなっていた


























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