驚いて声を上げると、私と全く同じタイミングで
隣にいたAとBも声を上げていて、
その声にお互いに驚いて顔を見合わせて
お互いにどうした!?と話を聞いてみたら
Aは私とは反対の道路側に
Bは車の後ろにある、展望台に設置されている公衆トイレの入り口に
私が見たものと同じ人を見かけたみたいです。
峠には私たち以外にはおらず、お互いに見ていた方向も違うのに、
まったく同じ人を見かけ、私たちは怖くなってしまい、
早く出よう!先生!と先生を急かしました。
私たちが幽霊が!といっても先生はそんなのいないわよ~と
のんびりエンジンをかけていて、いたんだって!と3人で騒いでいたら
ようやくエンジンがつく、来た道を戻りました。
戻る最中、霧がかかっていた道は徐々に霧が晴れていき
峠に向かう前の晴れた天気になっていました。
最初に天候が変わっていたことには何も感じなかったのに
帰り道ではその天気の切り替わりすら怖かったです。
C先生だけはずっとどうしたのよ?と
私たちが見たものには気付かなかったようなのですが
私たちはずっと怖くて、解散するまでアレはなんだったんだとずっと話していました。
結局答えは出ず、それ以降私はあの峠に向かうことはありませんでした。
その峠は心霊的ないわくなんてものはなく、ただの峠のはずで
展望台自体も普通のもので、けしていわくのあるようなスポットでもありませんでした。
私たちが見たアレは、なんだったんだろうかと
今でも思うことがあります。






















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