何処からその感情が湧いているのか、何故こんな事をしてそんな顔になるのか、疑問、いや、狂気を滲ませたような、普通という枠から外れたようなものだった。
そんな恐ろしい物が集まったような空間に少しでもいたくなかった俺はドアを開けようとするものの、何回も、何回も、何回もやってもドアは開かない。
そのことにより気が狂った俺は涙を出し吐き、発狂してドアを何回も叩きながら情けなく叫び続けた。
それに気づいた運転手は大声で手を叩きながら笑いはじめた。
それからすぐだった、
「うわあああ!首吊り死体が!えっ!ちょっと!そこの人達何やってるんです?!ここ自殺で有名な樹海なんですよ!!それにあんな物も!早く出てくださいよ!」
巡回中の警察官がたまたま俺らを見つけたのだ。
警察は車に近づき、俺が吐いてることに気づいてすぐに車から出すように言い、運転手は大人しく指示に従った。
安心というものを感じた俺は自然と涙が溢れていた。
それを見た警察官は訳が分からず困惑し、事情を運転手に聞こうとした、その時だった、
車のタイヤが再び動き始めた。
「ちょっと!何してんの!?今すぐ辞めなさい!!おい!辞めろ!おい!!辞めろっていってるだろ!」
そんな警察官の声にお構いなしに、あの運転手は逃げ出した。
すぐに混乱しつつも警察官はすぐに近くの仲間に来るように言った。
そこからその警察官に諸々説明してなんとか家にも帰ることができ、後日、警察署で色々と話したが、結局あの運転手は捕まっていない。
このことがきっかけとなり、俺は以来タクシーを使わなくなるどころか、見るだけで恐怖するようになった。
あの運転手が何であんなことを俺にしてきたのかという疑問とあの体験の恐怖が、今でも頭の中に残り続けて、俺の精神を蝕んでいる。
























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