立ったまま微動だにせず、頭が床に付くほど体を前に折り曲げ、腕は力なくだらんと垂らしている。
垂れ下がったボサボサの髪は地面に広がり、僅かに見える首は生きている人間のものではなかった。
「死体?いや人形…か?」
Aが震えた声で呟く。
だがそんな考えはすぐに打ち砕かれる。
先程まで微動だにしなかった女の体がゆらゆらと横に揺れ始めた。
メトロノームのように一定のリズムで揺れるその不気味な動きと体勢に俺らは叫ぶことも逃げることもできなかった。
ただゆらゆらと揺れ続けるその女を見つめていた。
異様な光景と恐怖に頭が痺れてくるのがわかる。
Aも体が震え始め、呼吸が荒くなっていた。
次の瞬間、徐々に早くなる揺れと共に、女がこちらへと近づいてきた。
力なく垂れ下げた腕を引きずりながら着実に近づいてくる。
女が5mほど進んだあたりでAが叫びながら扉を閉め、逃げるように階段を駆け下りて行った。
腰が抜けてしまった俺は立ち上がれず、這いつくばりながら階段を降りていった。
途中なんとか立ち上がり、転げ落ちるように降りている途中、上の階から狂ったようにドアを叩く音が聞こえた。
扉から出てくるあの女を想像した俺はあまりの恐怖に泣きながらAの車へと走っていった。
既にエンジンを掛け終えたAは俺が乗り込むとアクセルをベタ踏みしてその場を後にした。
コンビニの光が見え、安心した俺らは車を停めて飲み物を買って車の中で先程の話をした。
A「やべぇもん見ちまったな…」
俺「やばいどころじゃねぇよ。なんだよあれ。先輩たちもあれを見たってことかよ?」
半ばキレ気味に俺は言った。
A「1回先輩に電話してみるわ…」
Aはスマホを取り出すと、件の先輩へと電話をかけた。
スピーカーにすると、3回ほどのコール音のあとに先輩が電話に出た。
先輩「おー、Aか。どうだった?笑」
A「どうもなにもないっすよまじで…」
笑いながら電話に出た先輩にAは呆れながら答えた。
先輩「いやー悪い悪い。あれさ…」
A「まじなんなんですかあそこ。潰れたの最近っすよね?なんであんなボロボロなんすか」
話を続けようとする先輩を遮るようにAは続けた。
























行ってないのに行って
体験したようでした
怖いです
すごく怖かったです!!
すごく怖かったです!!天才でしょ😼
めっっちゃこわすぎ
生きてられなくなった 死ぬわ
怖ぁ 今から死にに行きます