しかし、程なくして彼らは、人間と関わるのに
制限があるせいで、生来の旺盛な知的好奇心を
満足させられない現状に不満を持つようになっていきます。そして、恐ろしい事を思いつきました。
生きた人間の体を、乗っ取ってしまえばいい。
彼らにとっては、簡単な話だったのです。
そして彼らは、自分達と波長が合い、かつ精神が弱っている人間を狙うようになりました。
その弱みに漬け込んで、取り憑いて、
肉体を乗っ取るのです。
中には、乗っ取られる事を拒否するあまり自殺してしまう者もいましたが、彼らには些細な事。
だって、また次の標的を探せばいいだけの話
なのですから。
そしてそのうち、彼らはだんだんと年若い者を
中心に狙うようになっていきます。
若いものほど自我が弱く、乗っ取りやすい傾向があるのです。それは生き方に迷う思春期の若者、家族や友達に振り回される子供、そしてつい先日産声をあげたばかりの乳飲み子など。
そんな者たちばかりを狙い、肉体を乗っ取り、
現実世界でさも当然の如く生活を送っている
のです。
そして最近では、本格的に乳飲み子を主だって
狙うようになったようで、様々な街の産婦人科
病院に出現しては新生児室で眠る乳飲み子を
値踏みしているそうです。
今、子育てをしているお母さん、お父さん方。
あなたのお子さんは、本当に、
人間ですか?
しかし、警戒すべきは小さな子供だけでない事をどうか忘れないでください。
彼らは、年が若い人間ほど狙いを付けやすい
というだけで、精神が弱っている人間ならば
老若男女問わず皆、彼らの良い標的となり得るのですから。
























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