その時、俺の目に飛び込んできたのは、突き当たり踊り場の角に
大量に積み重ねられた飯だった。
まさにそれが異臭の元となっていて、何故気づかなかったのかってくらいに
蝿が飛びかっていた。
そして俺は、半狂乱の中、もうひとつあることを発見してしまう。
2階の突き当たりのドアの淵には、ベニヤ板みたいなのが無数の釘で打ち付けられていて、
その上から大量のお札が貼られていたんだ。
さらに、打ち付けた釘に、なんか細長いロープが巻きつけられてて、くもの巣みたいになってた。
俺、正直お札を見たのは初めてだった。
だからあれがお札だったと言い切れる自信もないんだが、大量のステッカーでもないだろうと思うんだ。
明らかに、なにか閉じ込めてますっていう雰囲気全開だった。
俺はそこで初めて、自分のしたことは間違いだったんだと思った。
「帰ろう」
そう思って踵を返して行こうとしたとき、突然背後から
「ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ」
という音がしたんだ。
ドアの向こう側で、なにか引っかいているような音だった。
そしてその後に、
「ひゅー・・ひゅっひゅー」
不規則な呼吸音が聞こえてきた。
このときは本当に心臓が止まるかとおもった。
(そこに誰かいるの?誰?誰なの?)←俺の心の中
あの時の俺は、ホラー映画の脇役の演技を遥かに逸脱していたんじゃないかと思う。
そのまま後ろを見ずに行けばいいんだけど、あれって実際できないぞ。
そのまま行く勇気もなければ、振り返る勇気もないんだ。
そこに立ちすくむしかできかった。
眼球だけがキョロキョロ動いて、冷や汗で背中はビッショリだった。
その間も
「ガリガリガリガリガリガリ」
「ひゅー・・ひゅっひゅー」
って音は続き、緊張で硬くなった俺の脚をどうにか動かそうと必死になった。






















果てしなく長い・・・・
がちこわかった 無事でよかったです
長かったけど最後まで読みました
またしても2ちゃん引用…