「…A子?どうしたの」
A子は何も応えない。
マンションのエントランスを出ると、私の手を引いて足早に歩きだすA子。
「ちょっとA子…速い…」
コンビニの前までくると、A子は立ち止まってこちらを見て、ゆっくりと口を開いた。その顔は青ざめていた。
「110番して」
「どうして?」
A子は息を大きく吸い込み、途切れ途切れに話し始めた。その声は震え、途中で言葉に詰まりそうになる。
「あんたがシャワー浴びてる間、なんとなく床に寝転んでたら見えたの…」
「見えたって、何が?」
A子の視線は、私の部屋の窓がある方へと向けられていた。
「目隠しシートが貼られていない窓の外に…男の足があったの。じっと、こっちを見てるように、ただ立ってたの…」
あぁ、なんだ、そっちか。
<<了>>
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なんだ、そっちか が意味深
そっちかってどういう事?
怖い