そして、突然「ブツッ」という音とともに、画面が真っ黒になった。
その直後、ビデオデッキからテープが勝手に飛び出した。
沈黙の中、2人で固まっていたとき、背後から確かに聞こえた。
「いつまで見てんだよ」
低く、怒りを押し殺したような、冷たい男の声。
それはテレビからではなく、明らかに後ろから聞こえた。
次の瞬間、Aが突然叫びながら、ビデオデッキを掴んで何度も床に叩きつけ始めた。
「やめろ!」と止める暇もなく、デッキはバラバラになるまで何度も、何度も。
音が消えたあと、Aは肩で息をしながら、その場にしゃがみ込んでいた。
耳を塞ぎながら、苦悶するように言った。
「……違うんだよ」
「ノイズじゃないんだよ、あの音…」
「ずっと聞こえてた、あれ…何百人もが……呻いてる声だったんだ……」
その日を境に、俺たちはこの話を二度としなくなった。
卒業し、別々の大学に進み、それぞれの生活が始まった。
けど昨日、ポストを開けると、入ってた。
「たからもの 2」
俺には、もう、再生する勇気なんてない。
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宗教に騙されて、不幸になった信者唸ってたのかな?
両親が信者で、娘が違うから助けを求めてたのか?
こっわ…だけどたからもの2の内容もちょっと気になる…