そのまま俺たちは滝の前まで強制的に連れてこられて立ち止まった
一刻も早く帰りたかったが滝から目を離すことができなかった
暗闇に目が慣れ滝に1人の男の子?がいるのがわかった
その子はこちらに背を向けて体育座りをしている
一目でその子がこの世のものではないとわかった
その時滝の音が止まった
止まるはずはないんだが確かに聞こえなくなった
それと同時に鼻歌みたいなのが聞こえてくる
聞いたことがあるメロディー
「あんたがたどこさ」だ
ずーっと前に学校へ行こうっと番組でこの歌を使ったくだらない遊びを紹介してて
それが小学生の弟たちの間で流行ってたから聞き間違いではない
間違いなく「あんたがたどこさ」だ
その歌が中ほどまでくるとその子がすっと立ち上がった
ゆっくり、ホントにゆっくりとその子は体ごとこちらに向けていく
怖かった
顔を見たら死ぬんじゃないかと感じた
その子が完全に横向きになったあたりで後ろでドサッと誰かが崩れ落ちる音が聞こえた
それと同時に「逃げろ!!!!」と大きな友達の声が聞こえた
体がいつの間にか動く
俺は腰を抜かしてる女子を半ば引きずるように立たせ手をひきながら力の限り走った
滝の音がする
が、「あんたがたどこさ」は止まらない
それでも俺たちはチャリに飛び乗って無我夢中でこいだ
夢中でチャリをこいでいるとコンビニの明かりが見えた
気付かなかったがいつの間にか「あんたがたどこさ」も止まっており
俺たちはやっと解放されたと思い一安心した
その後特に異変はなかったがあの歌を最後まで聞き、
あの子の顔を見たらどうなっていたのか今でも怖くなるときがある
滝壺への投身自殺、公衆トイレ内での焼身自殺、首吊り自殺
自殺の聖地でもあるその場所とあの子は無関係なのか、今でもわからない























怖すぎます〜
夜寝れないかも