だんだんと声が大きくなっていく
「早く変わらないかな。早く変わらないかな。早く変わらないかな」
ずっと同じことをつぶやいている
一定のリズムで
まるで録音したものを連続再生しているかのように、まったく変わらない調子でずっとつぶやいている
俺は寒気を感じた
部屋の中にいるおふくろ
本当にこれはおふくろなのか
やがてカーテンを替え終わるとそのまま部屋から出て行った
俺はしばらく押し入れから出ることが出来なかった
迂闊に出て、出くわしてしまったらおしまいな気がした
呼吸一つするのも気を使って、おふくろが家から出かけるのを待つ
どれだけ経っただろうか
足音が聞こえ、玄関ドアが開く音がした
俺はそれを確認してそっと押し入れから出た
すぐさま家を出る準備を始める
持ってきたものの他に、部屋のある物で思い入れのあるものをバッグに詰める
もうここには戻らない方がいい
残念だが、もうおふくろは俺の知るものではなくなってしまった
学生時代のアルバムや卒業写真などを入れて、玄関ドアから慎重に外に出る
幸い、おふくろが待ち構えているということはなかった
俺は急いで家から飛び出した
足早に家から離れようとしたが、角を曲がるところで足が止まった
振り返れば実家がある
ここで生まれ、ここで育った
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 37票

























この作者、投げっぱなしジャーマンの話が多すぎる。そこそこ内容に惹かれる文章を書くだけに勿体ない。
おふくろがああああああああああアタオカ系かよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお