そのまま自宅へと逃げ帰った俺は自室へと入り、布団にくるまって震えていた。
心配した母親が部屋に入ってきたが具合が悪いと言い訳をし、そのまま眠ってしまった。
翌日、目を覚まして、昨日のことは夢だったと思い込もうとした。
だが逃げ帰るときに転んで擦りむいた膝が夢じゃなかったんだと実感させる。
寝起きの頭で思い出す昨日の出来事。
暗闇から伸びる長い腕。掴まれたときの健太の表情。
引き込まれたあとの嫌なあの音。
そして、あっくんの「あいつ」という言葉。
学校へ行く途中、委員長と合流して登校していた。
眠れなかったのか目の下には濃いクマができていた。
「おはよう」と一言交わしたあとはお互い昨日のことを言い出せず下を向いて歩いていた。
先に口を開いたのは委員長だった。
「昨日のさ…あれ…たぶん健太は…」
その先の言葉は言わなかった。
俺も頭ではわかっていた。
きっと健太は亡くなっている。扉が閉まったあとのあの音、想像もしたくないような恐ろしいことが起こっていただろう。
だが正直に言うと自業自得だとも思った。
あっくんは確かに変だったがきっと天罰が下ったのだと納得するようにしていた。
それは委員長も同じだったようだ。
学校に着き、教室へ入る。
慎二と航希もちゃんと登校してきたようだったが、2人とも様子がおかしい。
2人共、座りながら前を見つめて震えている。
2人が見つめる視線の先を見る。
俺は背筋が凍りついた。
健太が前の席に座っていた。
助かっていた?いやそんなはずはない。
あれは確実に健太自身の骨が折れてる音だった…はずだ。
委員長に目を向けると彼もまた信じられないといった表情で前の席に座る健太を見つめていた。
























もしかして健太に中にあっくんがいるんじゃ
リアルで怖いって
もしかして健太の中にあっくんがいるってこと、、?
いいですねぇやっぱこういう系の怖い話好きです。
スカッとする系かと思いきや
フリーナ