おばあちゃんもハンドルを握りながら前を向いているものの
ニコニコしながら孫の話を聞いている。
むしろ和気あいあいとしたその雰囲気に癒されるほどだった。
自分の被害妄想もいいところだ。
疑ってしまい、少し申し訳なく思った。
幼稚園の送り迎えなどでここを通る時間が私と被るのだろう。
私は毎日同じ時間にきっちり家を出る性格なため
彼女もさぞかし几帳面なおばあさんなんだろう。
晴れの日でもワイパーを出しているのだが
私を超えるほどの綺麗好きなのだろうか。
でも、わたしもどちらかと言えば
意味もなくウォッシャー液を出して窓を拭くのが好きなタイプだ。
お互い似ているのかも知れない。
そうやって勝手な想像を膨らませていると
毎日の出会いが楽しみにさえなった。
次の日もその2人が後ろにいて思わず笑顔になった。
男の子は毎日、戦隊ヒーローの身ぶり手ぶりをしながら話している。
あの年頃はハマったものにはとことんハマり続けるよな、と
電車が好きだった昔の自分を思い出して懐かしい気持ちになる。
しみじみと思い出に浸っているといつの間にか踏切は開いていた。
前の車に続いて踏切を渡り、薬局に着いた。
この最近の密かな楽しみの話を、店長にもしてみたら
意外な反応が返ってきた。
いつも快活に何でも話してくれるリアクションの良い店長が
突然黙りきってしまったのだ。
結局、その日のシフトが終わっても
店長が口をきいてくれることはなかった。
翌日、店長は昨日のことがまるでなかったかのように
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