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呪い・祟り

漁師スープさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

祈り
短編 2025/03/14 16:34 1,666view

おばあちゃんもハンドルを握りながら前を向いているものの
 
ニコニコしながら孫の話を聞いている。

むしろ和気あいあいとしたその雰囲気に癒されるほどだった。

自分の被害妄想もいいところだ。

疑ってしまい、少し申し訳なく思った。

幼稚園の送り迎えなどでここを通る時間が私と被るのだろう。

私は毎日同じ時間にきっちり家を出る性格なため

彼女もさぞかし几帳面なおばあさんなんだろう。

晴れの日でもワイパーを出しているのだが

私を超えるほどの綺麗好きなのだろうか。

でも、わたしもどちらかと言えば

意味もなくウォッシャー液を出して窓を拭くのが好きなタイプだ。

お互い似ているのかも知れない。
 
そうやって勝手な想像を膨らませていると

毎日の出会いが楽しみにさえなった。

次の日もその2人が後ろにいて思わず笑顔になった。

男の子は毎日、戦隊ヒーローの身ぶり手ぶりをしながら話している。

あの年頃はハマったものにはとことんハマり続けるよな、と

電車が好きだった昔の自分を思い出して懐かしい気持ちになる。

しみじみと思い出に浸っているといつの間にか踏切は開いていた。

前の車に続いて踏切を渡り、薬局に着いた。

この最近の密かな楽しみの話を、店長にもしてみたら

意外な反応が返ってきた。

いつも快活に何でも話してくれるリアクションの良い店長が

突然黙りきってしまったのだ。

結局、その日のシフトが終わっても

店長が口をきいてくれることはなかった。

翌日、店長は昨日のことがまるでなかったかのように

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