何年か前のある冬の日のことです。
僕は職場の先輩Aの家で鍋を囲いながらお酒を飲んでいました。
一緒に飲んでいたのは僕と先輩Aと先輩Bの男3人でした。
飲み始めたのは夕方くらいからでしたが、だんだんと夜も更けてきて
女っ気もなく、会話にもなんだか物足りなさを感じてきて
「女の子のいる店に飲み行かない??」
って先輩Bが言い出しました。
僕たちの住んでいる所は地方都市のT市というそこまで田舎という
程でもない所ですが、車がないと生活には不便な地域です。
「行くのは良いけどみんな飲んじゃってるしどうやって行くの?」
って話を3人でしていて、、埒もあかなくなってきてアルコールの勢いも
あったせいか先輩Aが「俺が車を出すよ!」って言い出し始めました。
「いやいや飲酒運転になっちゃうから代行(運転代行)呼びましょうよ」
そう僕が言い早めに来れる代行を探そうと電話をかけはじめていたんですが、
繋がっても40分待ちとか、すぐ来れる代行が見つからなかった為、
痺れを切らした先輩Aが
「車出すからもう行こうぜ!」
と言い出し始め、先輩Aは3人の中で一番年上だったのもあり
リーダー的な立場だったので
結局先輩Aが運転する車で向かう流れになってしまいました。
「本当に大丈夫ですか?」
行こうとしているお店は車で普通に向かえば、夜中で道路も混んでいないので
15分もかからず着く場所です。
「念の為、裏道通って向かうから大丈夫だよ」と先輩Aが言いました。
線路沿いに道路が通っていてその道を真っ直ぐ向かえば15分もかからず着く場所ですが
先輩が裏道と呼んでいる道は昼間でも薄暗い林というか森に近い感じの中を抜けていく道です。
まして今は夜中だという事もあり人も車も通らないはず。遠回りでも30分もかからず
着くだろうという事で早速
車に3人が乗り込み、先輩Aの運転する車で目的の店に向かいはじめました。
先輩Bが助手席に乗り僕は後部座席に乗り込みました。
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