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呪い・祟り

八尺マンさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

自分は1人だった
長編 2025/01/28 23:20 3,895view
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まさか、あれは幽霊のようなものだったのではないか

そんなことを考え始めた時だった

テレビで何十年も前に失踪した男が発見されたというニュースが流れた
その男は俺の住んでいる街の隣町の廃家で見つかった
その発見された男の写真が出てきた瞬間、俺はあっと声を出してしまった

こいつだ
俺の旧友を名乗り、俺の前に現れたのは

だが、やはり男は友達なんかじゃなかった

赤の他人だ

身も知らずの男を俺は友達だと思い込んだのだ

「なあ!こっちにきてくれ! 俺を家まで運んだ男がテレビに出ている!」

俺は家にいるはずの妻に呼びかけたが返事がない
出かけているのか

ニュースによると、その男は25年前に突如失踪した男で、当時高校生だったという

両親にちょっと出かけてくるといって、それきり行方がわからなくなったらしい

彼は廃家で白骨化していたという
死後10年は経っているという話だった

つまりは、半年前に会ったのはやはり幽霊だったのだ

ずっと廃家に誰にも見つけられずにいて、見つけて欲しくて俺に近づいてきたのだろうか

わざわざ俺に自分が友達と思い込ませて

いい迷惑だ

俺には友人はいない
孤独な男だ

そんな俺に友人がいるという幻想を見させたのだ
なんて奴だ

いや、もうそれはいい

それより・・

5/8
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