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呪い・祟り

ねこじろうさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

山ナメクジの呪い
長編 2025/01/22 11:51 909view
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そして、ポケットからマッチ箱を出すと一本に火を点け、「ナメクジのバーベキューや」と言って、油まみれになって蠢くナメクジたちに投げた。

たちまち火は燃え上がり、ナメクジたちはジュージューという音をたてながら黒い煙を上げてのたうちまわっている。

辺りを何ともいえない生臭い匂いが立ち込めていた。

※※※※※※※※※※

その翌日も同じくらいの頃に凉太はじいちゃんに、庭に呼ばれた。

その時も同じように庭の真ん中には『ナメクジのてんこ盛り』があった。

じいちゃんはニヤニヤしながら今度は小さな黒い筒状の爆竹を2、3本持ちマッチで一気に導火線に火を点けると、
「ナメクジ部隊!爆破~!」と言い、『てんこ盛り』の中央に置く。

それから両手で耳を塞いだので、凉太もまねをした。

しばらくするとパン!パン!パーン!!という、鼓膜が破れるくらいの凄まじい音が鳴りナメクジたちは跡形も無く木っ端みじんになった。

※※※※※※※※※※

その夜、凉太は気味の悪い夢を見た。

彼は家の風呂場で湯船に浸かっていた。

浴槽の傍らには湯けむりの中、じいちゃんが立っており、いつもの笑顔で言う。

「凉太、湯加減はどうだ!」

そのとき、彼は体に奇妙な違和感を感じた。

風呂のお湯がいつものように熱くないのだ。

というよりも、ひんやり冷たくねっとりとしている。

ふと目の前を見て、彼は心臓が止まるくらいのショックを受けた。

浴槽の中がぎっしり無数のナメクジで埋め尽くされている!

ナメクジたちはそれぞれが肌色の柔らかい体躯をウネウネと動かし、蠢いていた。

ひんやりしてネバネバした感触が凉太の体中の皮膚に絡みついてくる。

慌てて浴槽から上がろうとすると、
「ほれ、肩まで浸からんと、風邪ひくぞ!」
とじいちゃんが彼の両肩に手を乗せ、物凄い力で沈めようとする。

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