秋田県鬼ヶ岳

秋田県にある鬼岳山は、昔から「鬼が住んでいる」と言われるほど不気味な山です。その山には、「婆様」と呼ばれる老婆の霊が現れるという噂があります。

ある日、若者たちが夜中に山へ探検しに行きました。途中、道に迷い、彼らは薄暗い森の中を彷徨っていました。その時、一人の若者が道の向こうに老婆の姿を見かけました。老婆は「来てはいけない」と静かに警告しましたが、若者たちはそのまま進んでしまいました。

しばらくすると、奇妙な音が聞こえ始め、辺りには不気味な雰囲気が漂い始めました。気づけば、老婆の姿はどこにも見当たらず、若者たちは深い森の中で完全に迷子になってしまいました。恐怖に駆られた彼らは、なんとか山を降りようとしましたが、その後、山を下りた全員が高熱を出し、しばらくの間寝込むことに…。

地元では、この老婆の霊が、迷い込んだ者を警告し、山の神の怒りから守ろうとしていると言われています。それでもなお、警告を無視した者は、必ず何かしらの不運に見舞われるのだとか…。