金貸しの日常
投稿者:miya (3)
中身を確認し、神崎さんは近藤さんを解放した。
良かった・・・近藤さんはちゃんとお金用意してたんだ・・・・俺はホッと胸を撫で下ろした。
神崎さん「このペースだと、ばあさん120歳まで生きなきゃなんねぇな・・・」
俺「・・・・!!!??(どんだけ借りてる状態で呑気にパチンコ打ってんだ・・・・)」
今日は2件の取り立てに同行しただけだが、高く貸す方にも問題が有るが、高く借りる方にも問題が有るのは分かった。
帰り道、俺は神崎さんの運転手も兼ねているので、車を運転していた。
ちなみにここでは「急」が付く動作はしてはいけない。急ハンドル・急発進など。
運転中にも一切の油断は許されない。事故など万死に値する・・・。
見通しの良い道路に入った時に神崎さんはタバコを吹かしながら言った。
「なぁお前、借金した事は有るか?」と。
俺はまだ22歳。借金経験は無かったので「無いです」と答えた。
神崎さんは「そうか。間違っても俺らみたいなトコからは借りんじゃねぇぞ」と
ドスの効いた声では有ったが、俺には分かる・・・これは優しいアドバイスの時間だ。
ここで俺は、どうしても聞いてみたい事が有ったので、神崎さんに話しかけた。
俺「ちなみに田中さんって・・・2日後にお金用意出来なかったら・・・どうなるんですか?」
神崎さん「どうって・・・・・売るんだよ。」
と、さも当たり前かのように返って来た。
俺「あ・・・・それは労働力として・・・・ですか?」
神崎さん「いや、それは買い手によるな。正直買った奴次第だが・・・田中、50代だろ?」
ヒトコワですね
暴対法もない時代は仕事もしやすかったでしょうね
今は闇バイトの元締めなど考えて稼がないといけないので、
アウトサイダーの人たちも大変でしょう