それも相当古い。
書いてある文字は達筆すぎて全く読めなかった。
「私が出たらこれを教室の壁に貼りなさい、あとその盛り塩は無駄だから捨てていいわ」
「あぁ…うん」
俺の机の上に御札を置く、その手に巻かれた鎖が一瞬ひとりでに動いたように見えた。
「じゃあ…私は帰るわね」
「え!ちょ、ちょっと待ってくれよ……俺はどうすればいいんだよ」
「夜の12時までここで耐えなさい、12時になったら私がまた迎えに来て上げる」
「え、あ…そ、そうなのか」
意外だった。
思ったより面倒見はいい方なのか。
一筋の巧妙が見えた気がした。
「でも、流石に警備員とか見回りの人に追い出されるだろ、ここに居たら」
「この御札を貼れば、警備員でもこの教室は見つけられなくなるでしょうね」
鎖の言葉から想像を膨らませる。
俺ごとこの教室の存在をこの世から隠す効果がこの御札にはあるのだろうか。
きっと答え合わせは出来ないのだろうが。
「じゃあ、12時まで頑張りなさい」
「あ……うん」
そういうと鎖は教室から出ていこうとした。
しかし、扉を開けた辺りで1度鎖が立ち止まる。
「私は、誰にも恩を貰った覚えなんてないわ……もちろんあなたにもね」
この話は怖かったですか?
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えっ、最後びっくりした
「床に落ちた何か」てなんだったの?