【クリスマスイブの出来事】
投稿者:kana (211)
翌朝、ボクの枕元にはやはりプレゼントはなく、ガッカリしながらリビングに向かった。
そこには・・・縛られ、血を流して死んでいるパパとママがいた。
ボクは叫び声をあげながら二人に駆け寄り、体をゆすったり叩いたりしてみたが、
まったく反応はなかった。
ボクの手と体が、乾き始めた赤黒い血にだんだんと染まっていく。
「そうだ、お姉ちゃんに知らせなきゃ!」
ボクは階段を駆け上がり、お姉ちゃんの部屋に入った。
だが、そこには誰もいなかった。
「お姉ちゃん!!どこ?」ボクは姉の部屋をくまなく探し、クローゼットの中も探し、よく一緒にかくれんぼをして遊んだところも全部探してみたけれど、どこにもその姿を見つけることはできなかった。
大きな家の中にボクだけがポツンと取り残されているようだった。
ボクはどうしていいのかわからず、隣のウチのおじさんのところへ行ってみることにした。
何度かベルを鳴らし、やっとドアを開けてくれた。そしてボクの姿を見て悲鳴をあげた。
そこからどうなったのか、よく覚えていない。ボクはおばさんに体を拭いてもらって、暖かいスープをすすめられ、やっと一息ついていると、今度は警察の人が大勢やってきて、ボクにいろいろ質問してきた。だから、昨日の出来事をありのまま話したんだ・・・。
「サンタさんが来たんだよ! 本当だよ! サンタさんなんだ!!」
ボクがどんなに必死に叫んでも、大人たちは誰も信じてくれなかった。
哀れな目でみんなボクの事を見て、結局ボクは施設に送られることになったんだ。
・・・どうしてこんなことになったんだろう。
「パパ・・・ママ・・・お姉ちゃん・・・ボクを助けて!!」
赤い服は血で、袋の中にはお姉ちゃんが入っていたってことか(怖)
あと、最初に施設に入れられたって言うの、頭おかしくなってそれ系の施設に入れられたという話かと思ったら、最後は一人ぼっちになって保護施設だとわかるとか。