曾祖父の日記
投稿者:HiTsUZI1029 (6)
僕の曾祖父はよく寝る人でした。
1年ほど前まではよく、幼い僕の話し相手になったり部屋に入る度に黒棒をくれていたりしました。
僕はそんな曾祖父がとても好きでした。
けれどその5ヶ月後曾祖父はほとんど寝たきりになりました。
曾祖父は起きて歩いたときに転ぶことが増えてきました。目の前で転けた時などはどう対応して良いのか分からず、幼い僕は戸惑っていました。結局は母や祖母が助けに来てくれました。
ですがその6日後、炭を焼いている時にかまどから落ちて曾祖父は亡くなりました。
近頃、そんな曾祖父直筆の一冊のノートが見つかりました。
6行目の終わりの方まで進んでいて不自然に終わっていました。
今回はその内容を少し分かりやすくして書こうと思います。
「最近しばらく腰が痛い日々が続いている。」
始まり方はこうでした。
「足が痛く体中が焼けるようだ。」
「寝ようと思っても寝られず体が落ちているような感覚だ。」
「周りでも人がもがいている。あまり良くない夢だった。」
「毎日怒鳴られる。」
「縄が降りてきた。」
「木登りは得意だ。縄に登るのも簡単そうだ。」
「やはり簡単に登れた。」
「途中で沢山の人と上へ登った。」
「上は退屈だ。」
「何も無い。」
「居るのは鬼と人だが、それらも山の陰から遠巻きにこちらを見ている。」
「恐ろしい」
「上は地獄だ。」
「行き着けない端、見えるが近づけない鬼と人間。」
「同行していた人達もおかしくなってきている。」
「私も精神が持ちそうにない。」
「ここには長居するべきではない。」
「毎日視線を感じる。」
「寝ようとすら思えない。」
「終わらない恐ろしさがあり、身の毛がよだつ。」
「毎日鳥肌が立ち、寝られない。」
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