不審者
投稿者:岸さん (4)
僕には二つ年の離れた彼女がいる。彼女はいつも僕に甘え来るのでかわいいなと思いながら彼女の相手をしていた。
しかし、彼女はものすごく落ち込みやすいのだ。些細な出来事や人間関係で気を落としやすいのだ。
毎回「なぐさめてよ..」と泣きついてくる。
この感じは付き合ってからもずっと続いているので特にしんどいとかもなく、ほぼ慣れた感じである。彼女が家から帰ってきた。
「おかえりー!」と僕が言うと彼女はこちらにいきなり走って来て泣きついてきた。 髪が乱れていて息も切れている。明らかに走って帰ってきた感じがあった。
今回も彼女から「慰めてよ」と半泣きになった彼女が落ち込んだ様子で話しかけてくる。
「もう、どうしたの?」と聞くと「今日ね。ずっと会社から人に付けられてたの」
(え…?)
「Yどういうこと?」さすがに突然のことで言っていることはわかるのだが、頭が追い付かない。 彼女曰く、仕事帰りに会社から出ると目の前の道を挟んで背の高い男が立っていたらしい。
その男はマスクをして秋の季節には合わない厚木のロングコートを着ていたという。いかにも怪しい感じの男が道を挟んで立っていた。
彼女は変な人がいるくらいしか感じず帰ろうと歩き出した。
コンビニで僕の大好きなアイスを買おうとしてくれたらしい。コンビニに入り会計をして外にでた。コンビニから出て家に向かおうとした。
そのコンビニも目の前は二車線の道路になっており反対方向にも歩道がある。
コンビニを出て目の前を向くとほぼ強制的に向かいの道が見えるのだがあの男が同じ体勢で立っていた。たまたま人通りも少なく、偶然であってもわざわざ道で立ち止まって私のいる方向を立ってこちらを見る必要があったのだろうか?
偶然だと思いたかったが恐怖心が彼女をおそう。
付けられている気がした彼女は走って家に帰ってきたらしい。
怖がっている彼女をなだめ。さっきの経緯を聞いたのだ。
(さすがに家まで付けられてないよな)とかも思ってしまった。
僕の家はマンション五階建てで一番上のフロアになっている。部屋数も多いし明かりがついている部屋なんてごまんとある。さすがに部屋の場所まではばれていないだろう思った。一応確認のために窓の間から少しだけ見える下の道を確認する。
彼女が言っていたやつが僕が見える道を歩いている。焦っているのか右から左に道を歩いて、しばらくしたら左から右へと往復をしている。これまずいなと感じた僕は、とりあえず警察に通報。もともと個々の周りは行方不明者がいたため警察の通りも多く警戒区域のようなものになっていた。
警察からは警戒を強化してくれるのとのこと不審者の特徴を話、僕たちの住んでいるアパートの名前も教えた。「ご協力感謝します。そちらの周りにも警戒を強化します」という旨を伝えてくれた。通報が入ったためその場所にも警察が向かうだろうし今日のところは安心だと感じた。
問題は次の日である。Yのことも心配だった僕をしばらく彼女の送迎をすることにした。次の日やつが捕まったという電話が無く気が抜けないのでYが帰ってくる出口とは違い別の出口から仕事場まで車で送った。
今日は遅いとのことで7時に迎えに来てほしいとのこと。早くなるなら連絡してきてと彼女に伝え家に帰ってきた。僕は仕事が休みなので彼女から連絡がくるまでだらだらしていた。周りがオレンジ色に染まるころ
[ピーンポーン]
僕はその音で昼寝から目が覚めた。時間を確認してもまだ5時で彼女からの連絡もない。
[ピーンポーン]
またチャイムが鳴る。
(誰だろうと)
思いとインターホンに近づくと僕の会社の上司のTさんの顔があった。
僕の上司は最近ここであった行方不明者の1人で僕に会社のことやプライベートでも仲良くしてくれた方でもある。
途中でYちゃんをゆみちゃんって載せてしまいwwwワロタ