あなたの街のリサイクルショップ【K】
投稿者:ねこじろう (147)
最奥の仕切り壁には鉄の扉が3つ並んでいて、真ん中はトイレでその右側は【搬入口】左側は【立入厳禁】というプレートがしてある。
ちょうど尿意をもよおしていたのでトイレで用を足した後に再び入口の方に歩こうとした時だ。
何故か左隣の「立入厳禁」のドアが気になり周囲に気を付けながら、そっとドアノブを回してみた。
ドアは難なく開き隙間からそっと中を覗いてみる。
※※※※※※※※※※
中は意外と広くテニスコートくらいはあるだろうか。
天井に整然と並ぶ蛍光灯が白々と灯りを灯し、ジージーと無機質な音を響かせている。
その下にはコンクリート剥き出しの寒々としたスペースが拡がっていた。
そこに十人ほどの男女と、その周囲を制服姿のショップスタッフ数人がうろうろしていた。
男女は全員半裸で胸や局部など身体の最低限の部分を黒い布の下着で隠しているだけだ。
年齢は20歳くらいの若者から初老の者までバラバラのようだ。
皆片手に黄色い用紙を一枚だけ持っていて、体重計に乗っている者もいれば身長を測ってもらっている者もいる。
また室内の奥まったところにはパーテーションで仕切られた一角があった。
─何だこれは?スタッフ採用のための身体測定か何かか?
さらに見ていると室内手前の方に見知った者が1人いることに気付き驚く。
あれは俺が勤めている会社で同じ課の松山だ。
ぽっちゃり体型で明るく愛想の良い彼とは同郷でしかも同期であり、住んでいるのも俺の住むアパートの隣で公私で親しくしている親友とも呼べるほどの存在だ。
黒い布パンツ一枚の松山は手前にある事務机の前に座っていて、正面に座る若い女性スタッフがファイルを開きなにやら懸命に説明しているのをただ聞いている。
俺は耳に意識を集中した。
するとはっきりとは聞き取れなかったが、
「B、H の場合は800万円、L の場合なら、、」
これと同じような話を見たことがあるけど、こういう話は面白い
身体測定てきなところで臓器を売るってのが予測がついてしまった
臓器売買((( ;゚Д゚)))怖
皆様、コメントありがとうございます
─ねこじろう
ねこじろうさんのお話、オチはどこか知っているような…知っていそうで新しいような、ら
世にも奇妙な物語のような絶妙なお話いつも楽しく読んでいます。今回もありがとうございます!
コメントありがとうございます
世にも奇妙な~的というのは、たまに言われますね
特に意識はしてませんが、出来るだけ今風な題材を扱おうとは思っております
─ねこじろう
腸、安すぎないか?