カエルの家
投稿者:一成カンパニー (16)
短編
2021/03/14
11:24
2,771view
子供のころ、近所にカエルをたくさん飼っている家があった。
おじいさんが1人で住んでいて、おじいさんの趣味だった。
大人たちからは、変人扱いされていたようだが、子供達には優しかった。
一度だけ、友人等が遊びに来たときに一緒に家に上がらせてもらったことがある。
水槽がたくさんあって、池や田んぼにいるようなカエルから、図鑑でみたことがあるカエルや、オレンジ色に光っているのカエルもいた。
これは○○くん、これは○○ちゃんとそれぞれ名前がついていた。
ジュースやお菓子を食べながら、おじいさんは、戦争の時の事をお話ししてくれた。
私達は、学校の事や、習い事などの事をお話ししたと思う。
この日は家の人にとお饅頭をもらい家に帰った。
両親には、あまり付き合わないほうが良いと言われた。
数年後、おじさんが亡くなった。
何日も連絡が取れなくて、心配になり訪れた親戚の人が発見した。
発見された時には、もう腐敗していたが、遺体の所々に小動物に食べられた痕跡があった。
水槽のカエルはみんないなくなっていた。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 14票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。