パンドラ
投稿者:綿貫 一 (31)
長編
2024/04/03
23:04
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初夏のコンテナに一週間も閉じ込められた人間がどうなるか、小学生にも想像はかたくない。
俺は、俺自身の残酷な犯罪行為を、これから先の長い人生、誰にも言わずに生きることを決意したのだった。
意志の弱いAには、たっぷりと共犯意識を植え付け、口を塞いだ。
こうして、俺のパンドラの箱は、町はずれのレンタルボックスと、俺自身の記憶の中に、同時にふたつ出来上がってしまった。
幸いと言っていいのか、その後、急な引っ越しが決まった。
父親の仕事の都合だと聞かされたが、俺の身の安全と不登校を気にしての、両親の決断だったのかもしれない。
〈続く〉
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