マッチが売れた少女
投稿者:HPMPラブクラフト (6)
「いわゆるこれは、手紙を貰った開封者が開くと、ドカンッ!!」
「と、爆破する設計です!これもですね、従来のものより10倍薄、しかも曲げても折れないにくく、また!金属の様な感触がまったくしないのです。それに加えて、探知機にも反応しないと言ったーー」
少女は青ざめていく血液を自から感じながら、つまった唾を吐く。
「あ、あなたは、一体何者なの…」
女の子は笑みを見せ微笑む。
「何者って、ただ家業が爆弾専門店なだけの人です」
と、いつの間にか暖かい光が漏れる、木造の家屋の玄関の前に立っていた。
「どうぞ、どうぞ、おばぁちゃんの家です。お茶でも飲んで行って下さい」
女の子は青銅のノブを回し、木製の扉を開けた。
中からは橙色の眩しい色が少女たちを照らし、それと共に女の子は縮こんでいる少女の冷たい手をゆっくり握る。
少女は断りたくても、断れない、見えない恐怖と一緒に進んだ。
狭い、キシ、キシとかすれた廊下を歩く。
また、木製の建具を女の子は引いて、ドアをあけた。微かに甘いケーキの匂いと火薬の匂いが少女の鼻腔を触る。部屋は思ったりよりも広く、隅にある暖炉にはマキが燃えていたらしく、白い煙だけがモクモクと上がっている。
「あの、どうぞ、この椅子に座っていて下さい」
革が張られ、焼きたてのパンの様な光沢感がある椅子を引きながら言った。
少女は黙って浅く座る。
そして目をテーブルに移す。
テーブルの真ん中には白いケーキが寂しくぽつんとあった。
アリの行進を待っている。
少女は甘い香りに胃が膨らんだ。
「ごめんなさい、おばぁちゃんは寝ている様です。なので、わたしの取っておきの爆弾を見せたいと思います」
と、女の子は大きな木箱をテーブルの上にドカンと置いた。
「何なの?何なの、それ?」
少女は不安の念を感じ、その重そうな箱を見た。
「これは、わたしの一番のオススメで、わたしの力作なんです」
女の子は誇らしげに言葉を発した後。
その女の子は華奢な身体にありえない力で、重装な鋼の蓋をゆっくりと持ち上げた。
「あぁ」少女は小さく言葉が漏れた。
中にはキラキラとしたガラスの様な器で造られおり、銀や銅、光る石で生ける花々を彫刻していた。まさに一つの作品であった。少女はその美しさに見惚れてしまい、隣にいる赤い頭巾を被った女の子に聞いてしまう。
「こんなに綺麗な物も爆弾っていうの!」
「そうです!これは見ての通り、ガラス細工で出来ていますが、オルゴールでもあるんです!!」
「オルゴール?」
「そうです、オルゴールなのです」
赤い頭巾から飛び出た髪の毛が跳ねる。
カオスwww
こわ
好き