合わせ鏡をしたせいで、自室の鏡を3年ほど封印することになった話をする
私が自分の部屋を持ったのは中学に上がってすぐのことだった
それまではリビングの隅っこにぽつんと置かれた勉強机で
宿題をしたり遊んだりするという生活を送っていた
短気で神経質な母もリビングにいることが多く
母が昔から苦手だった私は
親の目の届かない「自分だけの部屋」というものに強い憧れを抱いていた
だから中学生になって自分の部屋をあてがわれてからは
毎日ルンルンでそのプライベート空間を満喫していたわけである
そんな私の部屋には鏡が二つあった
一つは、部屋を入ってすぐ左側の壁に立てかけられた大きな姿見
もう一つは、向かって右側にある本棚に置かれた小さな置き鏡である
当時は図らずもその二枚が合わせ鏡のような配置になっており
私自身も
(風水的に良くないんだろうな。。。)
と思っていた
しかし昔から怪談や心霊の類が好きだった私は
その合わせ鏡の状態を内心楽しんでおり
(もしかしたら何か起こるかも)
と微かに期待さえしていた
なんならその鏡と鏡の間に勉強机があったので
毎日合わせ鏡に挟まれた状態で勉強をこなすという生活を送っていた
その日も私は自室の勉強机で宿題をしていた
肩が凝ってきたので伸びをしつつ机から目をそらすと
壁に立てかけてある姿見が目に入る
姿見にはもちろん例の置き鏡も映っていた
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