たった2秒の悪夢
投稿者:撫子 (4)
※この話は、以前投稿した「合わせ鏡」にリンクした話になっています。是非合わせてお読みください。
私は昔から怖い夢をよく見る子どもでした。
良い夢と悪い夢、どちらの方が見る頻度が高いかと聞かれれば、悪夢の方が勝るのではないかと思うほどです。
そんな私が今まで見てきた中で一番怖かった夢の話をします。
一番といっても、その夢は体感たったの2秒程度という短いものでした。
私がまだ、小学校低学年だった頃の話です。
当時の私は、夜寝る時は母親と一緒に寝ていました。
しかし正確に言えば、母が二階の寝室に上がってくるのは夜中の11時過ぎ。
まだ幼かった私は夜の8時には寝室に行って寝るように言いつけられていたので、
広いファミリーベッドの壁際で一人で眠りに落ちる毎日でした。
その日も一人でベッドに入り眠りについたのですが、
こんな夢を見ました。
夢の中でも私はそのファミリーベッドにいました。
見慣れたはずの寝室の風景。
しかし、いつもと様子が違いました。
部屋中が青いのです。
強い青色の照明でも当たっているかのように真っ青。
そしてそんな寝室の中、
寝ている私のすぐ足元に、長い髪を振り乱した女がいました。
女は私の足首をつかんで、ものすごい力で私をベッドの下に引きずり降ろそうとします。
ベッドの上をズルズルズルと乱暴に引きずられ、背中にマットが当たって擦れる感覚が妙にリアルでした。
私はあまりの恐怖に泣き叫んで、ベッドから飛び起きました。
この間、たったの2秒。
「2秒で終わった夢」というより、「怖すぎて2秒で跳ね起きた夢」といった方が正しいかもしれません。
ちなみにですが、この夢から覚めたとき、
私の身体はベッドの壁際から、通路側に落ちるギリギリのところまで移動していました。
イイタイトルや~(kana)