酷い頭痛で再び目が覚めた時、何だろうか?錆びた鉄のような臭いが鼻をつく。
そしてまたあの男の野太い声が聞こえてきた。
「こいつめ!、、こいつめ!、、こいつめ!、、」
─何だろう?
ずきずきとした頭痛を感じながらも、なんとか立ち上がる。
そしてベッドに視線をやった時、はじめ俺はその光景の意味が分からなかった。
ベッドの真ん中に仰向けに横たわる女が、自らの右手で右頬を左手で左頬を交互に殴っている。
「こいつめ!こいつめ!」と野太い男の声をだしながら。
そしてその顔をにパンパンに青黒く腫らし鼻血まで出しながら、弱弱しく声を漏らしていた。
「ご、、めん、、なさ、、ご、、、め、、、な、、」
ようやく目前の光景が理解できた俺は「いったい、どうしたんだよ?」と言いながら、ベッドの傍らに近づく。
そして今度は全身が総毛だった。
いつの間にか黒い影のような大柄の男が女の上で馬乗りになり、鬼の形相をしながら女の顔を繰り返し繰り返し殴り続けている。
パン!、、パン!、、パン!、、パン!
「こいつめ!こいつめ!」という己の声に合わせながら。
男はひとしきり女を殴ると、突然動きを止めた。
そして女の髪を掴み、血だらけの顔を間近でまじまじと眺め、
「俺の言うことを聞かないふしだらな悪い娘はこうなるんだ、分かったか?」と言い聞かせるように呟いた後顔を上げると、俺の方にじろりと視線をやり、
「貴様~~~俺の大事な娘をキズモノにしやがって~」と睨み付けた。
「うわ!」























最初、多重人格かと思いましたが・・ 違った((( ;゚Д゚)))
好きですこーゆーの。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
タイトルカッコイイ