私が男性不信になった理由
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/02/16
21:54
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「ああ、どうしよう!」
突然梨乃ちゃんの声がした。
見ると、梨乃ちゃんが四つん這いになって道路脇の側溝を覗き込んでいる。
どうしたの?と尋ねてみると、側溝に家の鍵を落としてしまったということだ
った。
金属の葢の隙間を覗くと確かに、金色の鍵が落ちているのが見える。
2人でどうしよう、どうしようと騒いでいると、
「あれ、小代ちゃん、梨乃ちゃん、どうしたの?」と、
ダンディーおじさんが心配げな顔をして近づいてくる。
私が事情を説明すると、
「よしわかった。じゃあ、おじさんが葢をずらしてあげるから、その間に鍵を取りなさい」と言って重そうな金属の葢を、よいしょっとずらしてくれた。
梨乃ちゃんはまた四つん這いになって葢の隙間に手を突っ込むと鍵を取ろうとしていた。
その時だ。
私は何気におじさんの方を見て「え!?」と思った。
というのはおじさんは側溝から少し離れて立ち、体を傾けて梨乃ちゃんのスカートの中を血走った目で覗き込んでいたのだ。
無事に鍵は取ることが出来て、私と梨乃ちゃんはおじさんに深々と礼をした。
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このまま受賞して欲しいですね
胸糞じゃなくて良かった。
丁度いい。
受賞おめでとうございます。
コメントありがとうございます。
─ねこじろう
ねこじろうさんのお話は毎回すごく良いですね。
ありがとうございます。
─ねこじろう