まりあさま
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/02/09
16:27
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暗闇の中に一点ポツンと、微かに赤い光が揺れているのが見えた。
─あそこだ!
なぜか分からないのだが、とにかく僕は光に向かって走った。
徐々に赤い光は大きくなってきた。
すでにもう、あの声は聞こえてこなくなっていた。
やはり光はあの小屋の窓からのものだった。
ほっと一息つくと、入口の前に回り扉を開ける。
そしてハッと息を飲んだ。
※※※※※※※※※※
それは小屋の一番奥。
横たわるシスターの亡骸の周りには誰が置いたのか、
たくさんの赤いロウソクが置かれその全てに火が点されている。
胸元で両手を組み横たわるシスターの亡骸。
その周囲をとり囲む色とりどりの花々。
供物として捧げられた米や果物。
そして背後の壁に掲げられた赤いペンキの文字。
「いずれ来るべき
まりあさまの復活のために
我らは喜んでその魂を捧げます
神はいつも、あなたとともに」
全てが神々しく照らされていた。
僕がその光景に目を奪われていると信じられないことに、
亡骸自身も神々しい白い光を放ちだし始める。
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