幽霊の見つけ方
投稿者:チョコラブ (1)
短編
2024/01/08
21:07
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「・・・もし“誰”かとすれ違っていたら、どうなんだ?」
「えっとね、もし“誰”かとすれ違うことがあった場合、
先生ん家(ち)に、その幽霊がいるっていうことなんだ!」
「・・・あははは、そっか。残念だったな。誰とも遭遇しなかったよ」
「せんせぇ~、つまんな~い」
「ほら、さっさと家に帰りなさい!」
彼らが帰った後、私は自分のデスクに戻り、椅子の背に深くもたれて、
あることを考えていました。
「・・・マジか・・・さっきのあれ、嘘だよな?」
そう、あの時、私は彼らには黙っていたことがありました。
頭の中で自分ん家の窓を閉めている際、私は・・・“誰”かとすれ違っていたのです。
玄関前の廊下で・・・中年男と。そして2階にある自分の部屋で・・・
見知らぬ子どもたち3人と・・・
特に、私の部屋にいた見知らぬ子どもたちの虚ろな目が、今でも私の頭から離れられません。
彼らは、私の部屋の様子をジィ~っと見ているだけでしたが、
私が窓を閉めている時は、私のほうをずっと見ていたのでした・・・
その夜から私は自分の部屋が不気味に感じるようになりました。
どこからか、私を見つめてくる複数の視線を感じる気がしてならないのです。
そう思うと、夜、眠るのがとても怖くてしょうがない時があります。
人間、知らなくていいこともあると、そう改めて思うようになりました。
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