とあるホテル
投稿者:akasata (1)
電車と新幹線に乗りN駅到着、NTホテルに向かった19時くらいだったか
エレベーターを降りると若干薄暗く下側に等間隔でオレンジの明かりが点いていた
Aの部屋のドアをノック、Aは思ったよりすんなりドアを開けてくれた
部屋に入ったら湿気が籠っており尚且つ肌がピリピリする感じの寒さがしました
たしかに何か天井付近から聞き取れないボソボソ声が聞こえ
水のドボドボという音も聞こえました、これは・・・と
「よし!撤収!」と努めて明るく言いAは何かまだ帰りたくないなどと
不満を口にしていましたがガサツに荷物を纏めBと両脇を抱え部屋を後にし
エレベーターの下ボタンを押した時・・・本当に強烈に何か・・・なんだと言われると
形容しがたいというか・・・何かを感じました
やめたほうがいいと思いつつ振り返ったところ、特に何も・・・と思った瞬間
革製品と革製品が擦れる様なねじる様なメリメリという音が耳元でしました
何事かは理解できませんでしたが、ここに至ると最早何でもいい早くエレベーター来いと
しかし中々エレベーターは来ません、もしかしたら集中しすぎて
時間間隔が変わっていたのかも知れません
更に廊下に敷いてある絨毯に何も見えないのに濡れた状態で歩く様に
足跡らしきシミのようなものが点々とこちらに向かってきている
そのシミが付く時にメリメリ鳴っている感覚、目算3、4メートルくらい先であるのに
音は耳元で鳴っている・・・何かが接近している可能性をBに伝えた方がいいかと
発言前に少し息を吸い込むスッという微弱で短い動作をしたところ
Bが「何も言うな、マジで何も言うな」と汗だくで言っている
私も大分汗をかいていたと思う
ようやくエレベーターが来て倒れるように入り閉めるボタンを連打をしました
エレベーターのドアが閉まる瞬間Aがガクンと廊下側に引っ張られた
反射的に「なに調子ノって触ってんだてめぇは!!!」などと怒鳴ってしまい
少しシミ歩きの何かが更に良くないリアクションが来るかとおもいましたが大丈夫でした
ヘロヘロでエレベーターを降りフロントに行き清算をしようとしました
ふと、隣の部屋や上の部屋に本当に宿泊客が居なかったのかと
宿帳らしき物を見ようと思いましたが見当たらなかったのでフロントの方に聞いたところ
フロント係の方には
久しぶりに怖い話しでした。
こんな、話を待っていたんですよ!
助けに行かなかったら危なかったですよね。